AID/スルーパス 運営公式ブログ

スマートフォン向けアドネットワーク「AID(エイド)」、SSPの「スルーパス」運営チームの公式ブログ。
Android/iOS向けのマネタイズプラットフォームとして、
開発・DL数拡大・収益化をテーマとした記事を更新していきます。

カテゴリ: 【開発者インタビュー】

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【SYUPRO-DX(シュウプロデラックス)について】
元々は浜中氏個人でSYUPRO-DXとして 企画・開発を行っていたが、高校の同級生で劇団MacGuffins(マクガフィンズ)の脚本家としても活動する横田氏をボイス担当に迎え入れたことから 2人チーム体制に(現在横田氏は企画も担当)。「あなたってよく見るとドブネズミみたいな顔してるわね」ではAppstoreのロールプレイング、アドベ ンチャーゲームカテゴリで1位を獲得



「あなたってよく見るとドブネズミみたいな顔してるわね」とは..?

あなたってよく見るとドブネズミみたいな顔してるわね(Takeshi Hamanaka)

※記事作成時のiOS版での情報を記載しています。


見た感じは昔懐かしのドット絵ロールプレイングゲームですが、他人との会話に恐怖を感じる人付き合いが苦手な勇者が仲間を勧誘していくという奇抜な展開。


特に戦闘シーンにおける言葉の使い方などが好評で、マーケットの平均は五つ星と、とても満足度の高いアプリとなっています。

ゲーム紹介記事はこちら⇒「コミュ症の勇者が仲間を勧誘 攻撃方法は口説き文句!?



▼SYUPRO-DXのお二人

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SYUPRO-DXを立ち上げ、企画・開発担当の浜中氏

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演劇の脚本家でもある、ボイス・企画担当の横田氏

エンジニアと演劇の脚本家という異色のチーム(元同級生)

---- アプリ開発のきっかけを教えて下さい

浜中:アプリが盛り上がってきた時期だったので、それで「作ってみようかな」という安易な考えでした。2011年頃から副業的に始めたのですが、アプリ開発は無知だったので手さぐりの状況からスタートしました。



---- 元々お二人で始めたのですか?

浜中:もともとは私一人でした。ツール系アプリを2本開発したあたりで、その後「ゲームを作るぞ」という時に横田が加わって、2人体制になりました。



---- お二人は元々お知り合いだったのですか?

横田:高校の同級生で、更に言う と、元々コンビでお笑い芸人になりたかったんですよ。2人で養成所に入ったんですが、僕がくじけてコンビを解散して辞めちゃったんですよね(笑)。しばら く音信不通だったのですが、2~3年前に連絡がついて浜中の方から「アプリを一緒に作らないか?」と言われまして。



---- お二人のチームでのご担当は?

浜中:元々、横田はボイス担当だったんですが、今は企画を2人で作ってます。その後、ある程度企画がまとまったら開発は私1人でという流れです。アプリによっては横田がテキストメッセージを担当する部分もありますし、「ドブネズミ」に関してはシナリオも横田が担当しています。



▼初のゲームタイトル「THE・土下座」

ゲーム中のセリフ『申し訳ございません』等のボイスは横田氏が担当

THE・土下座(Takeshi Hamanaka)

※記事作成時のiOS版での情報を記載しています。



ユーザーに評価された"言葉の使い方"

---- ご自身の過去作の中で一番好きなアプリは?

浜中:「ドブネズミ」ですね。 DL数は第一作の「THE 土下座」の方が多いのですが「ドブネズミ」は僕らの集大成的なところがありまして。それまで作ってきたカジュアルゲームアプリ......僕らは「バカ ゲー」と呼んでいるのですが、そのレビューでユーザーから一番褒められていた部分って「言葉」だったんです。



---- 「言葉が褒められる」とは具体的に?

横田:アプリの中で登場する言葉やセリフ等のチョイスが「すごくいい」と。

例えば「彼はパイルドライバー」というアプリの中での実況が面白いとか。「彼はパイルドライバー」などを作っていた時点では、言葉というのはアプリの中でオマケ的に考えていた部分なんですが、ユーザーからは評判が良かったので、今度は言葉に特化したものを作ろうと思いまして。

「セリフで戦う」というコンセプトの「ドブネズミ」の構想が出来上がりました。



---- その後はどのような流れで「ドブネズミ」は作られていったのですか?

横田:全体的な流れは2人で池袋の喫茶店にこもって、ああでもないこうでもないと話して決めまして。


その後詳細な言葉の部分、各種「じゅもん」や登場人物の設定、セリフ、アイテム等は僕が作って、浜中がデータを入力していく流れでした。



---- 横田さんの「言葉作り」はどのように行っていったのですか?

横田:「ドブネズミ」は人とのコミュニケーションが核になっているんですが、普段、人付き合いをしていて大変な部分とか苦しい部分を全部入れてやれ、と思いました。


昔から何か嬉しいこととか嫌なことがあった時、「この気持ちを覚えておこう」っていう感覚があったんです。そうしたらきっと、これから何かを作る上で役に立つだろうと思っていたので。


こういう事を言われて嬉しかったとか、こういう時すごく自分が嫌になったとか、そういうものを「引き出し」に溜めていたんです。

だから、これまでお笑い芸人を目指して挫折したり、高円寺の四畳半で貧乏な暮らしをしてた時に漠然と感じてた事を盛り込んだ部分もありますね。


「聞き心地のいいことばっかり言ってるけどコイツは信用ならないぞ!」とか「言葉数は少ないんだけどコイツ実はやさしいヤツだな!」とか。アプリ開発者としての集大成というより、本当にこれまでの全ての集大成的な部分はあります。



▼ゲーム内での「言葉の使い方」例
年齢を気にしているキャラクターに対して「ババアけっこんして」という"じゅもん"で大ダメージ

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---- その他工夫したポイント、苦労したポイントはありましたか?

浜中:はじめてボリュームのあるアプリを作ったので「作りきれるのか?」という想いは常に抱えていました。「これ終わるのかな?」といったような。



---- 企画から開発までの期間は?

浜中:2か月半です。



---- デザイン等もお二人で?

横田:デザインは浜中の方が担当していたんですが、デザインは範疇外なので全然出来ないんですよ。それでも何とか無理やり。


浜中:なので、過去作を振り返っても「プロじゃないな」って見えると思います。



---- 「ドブネズミ」のドット絵はまさにゲームデザインといったように見えますが。

浜中:16×16のドット絵ならギリギリ商品に見えるレベルで作れるようになりました。ただやっぱりプロのデザイナーが欲しいなぁと。


▼ゲームTOP画面

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---- ちなみにアプリのタイトルはどのように決まったのですか?

浜中:他のアプリとは逆の発想です。Appstoreのランキングで表示されるタイトルの文字数は限りがあるので、それに合わせてタイトルを作る方が多いと思うんですけど、僕らは逆に長くしてやろうと。「25~30文字までの間でひどいタイトルつけよう」と思って決めました。



横田:これに関しては山ほど没タイトルが存在します。

いくつか挙げるなら「魔王を倒すより友達100人作る方が難しい」「私と魔王どっちが大切なのよ」とか。あまりにも決まらないので後半ヤケクソになって「そうさ100%勇者」とか「勇者の動く城」とか勢いだけのヤツも大量にあります。


もう全然内容関係ないし大前提である25文字にも達してないんですよ(笑)。



---- ユーザーに受けたポイントは何だと思われますか?

浜中:アプリって、その時その時でどういうものが売れるかって変わると思うんです。

なので成功したことを分析しても意味ないのかなと。パズドラの担当さんも言ってましたが(笑)。

「ドブネズミ」に関してはそうした売れ筋みたいなものは無視しようっていうところからスタートして自分たちが作りたいものを作ろうといった感じでしたので。



アプリ企画の基盤にあるのは"笑いの感覚"

---- 各アプリ共通的にこだわっているポイントはありますか?

横田:どのアプリを作る時でもそうなんですが、ベースになるのは僕らの中にある"笑いに対する感覚"なんですよね。

「ここでフッて、ここでオトす」というような構造や、発想の飛ばし方、言葉のリズムなどは、第一線で活躍している芸人さん達から教えて頂いたようなものです。



---- "笑いの感覚"を基盤にしているという言葉はとても新鮮です。

浜中:「バカゲー」と言えるかどうか、ということにこだわっています。このあたりは本当に感覚なのでお伝えしづらいのですが......ゲームのベースになる部分は出来るかぎりコミカルにしたいと思っています。

また、ここに通ずる話で言うと、「裏設定」なんてものがあります。



---- 「裏設定」とはどんなものでしょう?

横田:カジュアルゲームでも、裏設定も踏まえて世界観を掘り下げてからアプリを作っているんですね。


例えば「彼はパイルドライバー」でいうと、本来『レスラーが上から落ちて来る』っていう単純なゲームだけでいいんですけど、そこにわざわざ 『主人公がパイルドライバーに命をかけているレスラーで、パイルドライバーを失敗すると引退する』っていうストーリーをつけているんですよね。


そのバックボーンをしっかり作ってからでないと開発に着手しない、というのは他にあまりないかもしれません。納得のいくバックボーンが作れずにお蔵入りになった企画もいくつもありますし、ストーリーを作ったとしてもアプリになった時には9割方カットされています(笑)。


ユーザーにとって邪魔になる情報は表に出さない方がすっきりしますし。でも......それでも「裏」がないと作れないんです。一本筋の通ったものが作りたいんですよね。



---- 確かに特に「彼はパイルドライバー」はアイコンからして深みがありますよね(笑)

横田:アイコンはただの背中ですしね。普通は真正面からの絵にするところだと思います。

加えて、タイトルもポイントだったんですけども、"彼は"っていうこの三人称のフレーズが生まれた瞬間もう世界観が一気に見えたというか......「彼はパイルドライバー」って、こんな言葉ないですからね。


日本語としておかしい(笑)。それが「なんだこれは?」という引きになっているところもあるんじゃないでしょうか。


▼「彼はパイルドライバー」のアイコン

哀愁漂う背中(引退という裏設定とぴったりのデザイン)

    彼はパイルドライバー(Takeshi Hamanaka)

    ※記事作成時のiOS版での情報を記載しています。



今後は更に"言葉"にこだわって

---- 今後はどういったものを作っていきますか?

浜中:「ドブネズミ」と同規模のアプリを考えています。「言葉」で評価して頂いたので、さらに言葉を生かせるようなアドベンチャーゲームやノベルゲームなどを考えています。


ただ、やはりグラフィックの問題が出てきてしまうので、そのあたりは難しいところですね。プロジェクト単位で参画してもらえるデザイナーさんなんかがいたらいいなと思っています!



---- お忙しい中ありがとうございました!

アプリ開発者取材先募集中!

今回のSYUPRO-DX様のような取材先を募集しております!ご希望の方は、どんなアプリをどんな想いで創ってきたのか、等の簡単なご紹介を添えて以下のメールアドレスまでご連絡頂けますと幸いです。

【取材記事担当】福島 fukushima@live-aid.jp



■筆者:
福島智晴(ふくしまともはる)
アプリ・Webデベロッパーの収益支援事業を行う、ライヴエイド株式会社General Manager。
ネット広告代理店、アプリ開発事業、アドネットワーク事業の経験から、広告マネタイズを中心にデベロッパーの収益拡大サービスを構築。2013年6月に全面型アドネットワークAID(エイド)をリリース。

・Facebookアカウント: http://www.facebook.com/tomoharu.fukushima
・Twitterアカウント: https://twitter.com/haltoomo
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カメラ系アプリを中心に累計500万DLのSODA株式会社。アプリの自社開発を主軸に展開するようになった背景、また現在開発中のアプリ間ユーザー回遊の仕組み"FUNPICTY"について代表の本名様に伺って来ました!

SODA様のアプリはカメラ系が中心

受託開発で培った画像系のノウハウを自社アプリの開発に転用。過去最多ダウンロードアプリは「漫画風製作所」で150万ダウンロード。その他も「ホラーカメラ」70万、「かんたんコラージュ"写真と私"」170万ダウンロードなどヒット作多数。


漫画風製作所 (SODA Inc.)



かんたんコラージュ おもしろ画像合成 "写真と私" (SODA Inc.)



ホラーカメラ -かんたんに心霊写真を作成しよう- (SODA Inc.)


SODA株式会社の立ち上げに関して

---- 代表 本名さんについてまず教えて下さい!

元々、建築系の仕事を10年程していまして、30歳ぐらいの時にモバイル業界に転職しました。当時はガラケーの公式サイトを展開しており、時代の流れでソシャゲにも関わってましたね。その後、独立してSODAを立ち上げました。


---- 立ち上げのきっかけは?

たまたま住んでいた八王子で「AndroidCity八王子」というAndroidを使った町興しを市で行っていて、その流れでインキュベーション施設が出来てその参加者を募集をしていたんですね。そこでせっかくなんで応募してみたところ受かりまして。そのまま起業してやろうという流れでしたね。


---- AndroidCity八王子に参画するのは難しいのですか?

いや全然簡単でした(笑)。蓋を開けてみたら応募者3人でして、そのうち2人受かってました。まだまだ盛り上がりに欠けるので、是非ぜひその他の方々も参加して欲しいです!


---- 立ち上げ以降は?

受託案件を中心にやっていました。元々3名で立ち上げて、私以外は開発メンバーですね。(今は5名)以前の仕事の付き合いからソーシャルゲーム系企業さんのアプリへの展開などを主に取り組んでいました。

受託から自社開発中心となっていった背景

---- 現在は100%自社開発とお聞きしましたが..

ソーシャルゲーム等でもアプリでマネタイズしていくことは非常に難しいですよね。いくら受託をやってもお客さんの会社がうまく売上が上がっていない と受託側も厳しくなっていって、悪循環に陥ってしまうんですよね。せっかくアプリ作っても売れない、だからアプリ開発費も下げたい、受託単価もどんどん下 がっていってなかなか苦しい時期がありました。。


---- 自社開発のきっかけは?

受託が厳しい時期でしたので、せっかく技術があるから自分たちでいくつかアプリを作ってみよう、というのがきっかけですね。最初にリリースしたのは 「ホラーカメラ」で、何故か爆発的にインドでダウンロードされたりしまして、1か月で10万DLぐらいいきました。1年程前では、カメラアプリのジャンル は今ほど飽和していなかったので、かなり調子が良かったんです。


---- 何故「カメラアプリ」を?

元々、カメラ撮影して、画像をサーバーに上げるといったようなバックエンド系のBtoBの仕事をしていたので(その他ゲームもやっていましたが)、そのノウハウを生かす形でまずはカメラアプリを出してみました。


---- マネタイズのしやすさから自社開発メインに?

うーん、、そうですね。マネタイズしやすい、、というか必然的に自社開発だけになっていきましたね。自社アプリを作っていく中で1つやりたいことが 出てきまして。各種カメラアプリをインテントで、繋げていけば相互送客出来るんじゃないかと考えたんです。それで、そのアイディアをドコモ・イノベーションビレッジに応募したところ(今年の春ぐらい)、採択されて。今はそこに集中する為に自社開発に特化していますね。

"FUNPICTY"というユーザー回遊の仕組み

---- 元々プラットフォーム構想があったんですか?

いえ、当初は単発アプリで勝負という感じといいますか、受託で苦しい時期に記念的にリリースした「ホラーカメラ」がかなりヒットしまして、その後もトントンとアプリを開発していき、、「漫画風製作所」は1日で作ってリリースしたりといったスピード感でしたね。


---- 単発勝負しているうちにプラットフォームのアイディアが?

はい、「漫画風製作所」は一気にダウンロード増えたものの、一瞬でユーザーも離れていきまして。面白アプリはやっぱり継続性がないなぁ、何か出来ないかなぁと考えていたんです。

---- 相互送客・プラットフォームはどのように考えられたのでしょうか?

"ギャラリー"が大きなポイントでした。画像系アプリの場合、ユーザーが撮影・加工した写真を『見る』という需要がかなりあると思うんですね。なの で、各カメラアプリをギャラリーで1つに纏めてみる、という発想でした。そのプラットフォームを"FUNPICTY"と名付けましてそのブランドの中でア プリを出していく、というイメージです。

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"FUNPICTY"の威力

---- 実際に"FUNPICTY"のプラットフォーム戦略の効果はいかがですか?

現在は弊社のアプリのみで回遊させていますが、回遊先アプリのアクティブユーザーはかなり増えまして、成功していると言えます。死んでしまったアプリを蘇生するノウハウを手に入れたという感覚ですね。


---- 数値的には?

回遊させる前はほぼダウンロードが無かった状態から、1日200~300のダウンロード獲得に繋がった例がありますね。今は未だ全体のアクティブユーザーが月間30万人ぐらいですが、来年夏には100万人まで伸ばしていきたいなと考えています。


---- カメラ・画像系だけ?

最初は"ギャラリー"が肝ではあるのですが、その後はゲーム系アプリ等にも相互送客の仕組みを開放していきたいと思っています。"FUNPICTY"の目標とするところはソーシャル的な繋がりなので。


---- "FUNPICTY"にその他のアプリ開発者が参画することは出来ますか?

来年夏、100万アクティブユーザー達成した暁には、他社アプリにオープンにする予定です。個人開発者さんにも開放し、新たな集客チャネルとして 使ってほしいなと。ギャラリーを共有することでそこからのダウンロードを期待頂けるかと思います。また、クローズドの現段階でも参画して頂けるアプリ開発 者さんがいらっしゃればウェルカムです!是非お声掛け下さい!

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アプリ開発者取材先募集中!

今回のSODA様のような取材先を募集しております!ご希望の方は、どんなアプリをどんな想いで創ってきたのか、等の簡単なご紹介を添えて以下のメールアドレスまでご連絡頂けますと幸いです。

【取材記事担当】
ライブエイド株式会社 福島
取材ご希望はこちら

■筆者:
福島智晴(ふくしまともはる)
アプリ・Webデベロッパーの収益支援事業を行う、ライヴエイド株式会社General Manager。
ネット広告代理店、アプリ開発事業、アドネットワーク事業の経験から、広告マネタイズを中心にデベロッパーの収益拡大サービスを構築。2013年6月に全面型アドネットワークAID(エイド)をリリース。

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sp_20131024_fukushima_1.jpg 【株式会社comceptについて】

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「ロックマン」「バイオハザード2」など、数々の大ヒットゲームを手掛けた「コンセプター・稲船敬二氏」がCEOを務めるクリエイティブ・カンパニー。ゲームアプリ開発も精力的に手掛けている。

元々コンシューマーゲーム畑のメンバーが開発した「おっさん☆たまご」がcomcept社ゲームアプリ第1号にして大ヒット!その秘訣を開発チームの方々に伺って来ました!


■「おっさん☆たまご」とは..?


今年4月にリリースされてから現在まで両OS累計100万DLに迫る大ヒットアプリです。たまごをゆでて、カラをむいて、おっさんたまご誕 生、といった簡単な仕組みですが、カラをむく気持ち良さ、おっさんたまごのキモかわいさなど、随所に細かなこだわりが込められて開発されたゲームです。


おっさんたまご (comcept Inc.)
 

※記事作成時のiOS版での情報を記載しています。

ファミコン時代のソフト開発と似ているゲームアプリ開発

---- コンシューマーゲームとアプリゲームの違いはどういった点でしょう?


コンシューマーゲームの場合はユーザーがお金を払ってソフトを買ってくれますよね。けっこうやる気で来てくれるので面白さが出てくるまでに 時間があっても遊んでくれるのですが、無料ゲームアプリの場合、ちょっとでもストレスを与えてしまうとすぐやめちゃう。ゲームを起動してから、ユーザーが 常に心地よさを感じられるように気を配っていますね。

---- 逆に共通点はありますか?


開発の面での話ですが、少人数で開発していたファミコンゲームの作り方と、アプリ開発って似ているんですよ。ゲーム作りで一番楽しかったのはファミコン時代だと思っているので、今はとても楽しいですね。

---- ファミコンゲームと似ているとは?


ファミコンは制限だらけだったんですよ。その制限の中で、どうしたら綺麗に見えるかといった工夫を色々考えてやってたんですよね。例えば、 キャラクターを綺麗に見せる為に、プログラマーと相談して「こう動かしたらいいのではないか」「いや、こうしたら格好よく見えるんではないか」といった相 談、というか喧嘩?(笑)をしてたんですね。そういった密な意見交換が楽しくて、みんなが良いものにしようと努力をした結果、後でこじれることもなくプロ ジェクトを進められてました。こだわるだけこだわるけど、開発期間も短いので、どうすれば早く進められるかということも頭使ってやってたなぁ。

「おっさん☆たまご」開発の契機

sp_20131024_fukushima_3.jpg---- 「おっさん☆たまご」の企画はどのように生まれたのですか?


スマートフォンのゲームで、たまごを茹でてカラをむくゲームってないなぁ、って思いましてね、どうせならカラをむいたら何かが出てきたら面白いかなぁと。それで本屋にネタを探しに行ったところ「おじさん図鑑」という本に出逢いまして、『これだ!!』って思ったんです。

企画書の表紙を見たチームのメンバーも、「おっさんたまご」と書いてあるのを見て、『なんじゃこりゃ!?』となってですね、『何を考えてるんだ?』と。

で、 ちょうどその頃は企画案をたくさん出している時期で、代表の稲船にプレゼンを良くしていたんですね、そのプレゼンの最後の方に「おっさんたまご」も差し込 んでいたところ、稲船も『これだ!すぐやろう!』と、なったのが開発のきっかけですね。そこで正式タイトルも、☆マークを入れて、「おっさん☆たまご」に 決まりました。
最初はイチオシではなく、ダークホース的な企画だったんですよね(笑)。


試行錯誤したポイント

---- 特にこだわって開発されたのはどのようなポイントでしょうか?


デザインが決まるまでが大変でしたね。最初はかなりシュールでリアルなビジュアルだったのですが、『これじゃほんの一部にしか刺さらないだろう』という話も多々ありまして、改めてどんなデザインにしようか、とあれやこれや考えましたね。

---- そんな中、デザインはどのように決まっていったのでしょう?


「屋台」というテーマを出したのが大きかったんです。試行錯誤していく中で「屋台」というテーマが出てきまして、そこから全体のデザインが上手くまとまっていきましたね。企画書の段階では、鍋で卵をゆでるところを実写調で表現していたんですけど、
それだと色々な画面を作った時に統一感がなくなっちゃったんですね。そこで「屋台」というテーマで世界観を固めていったところ、バシッとはまりました。

sp_20131024_fukushima_4.jpg 「屋台」というテーマによってデザインは統一された



---- デザイン以外の点でも何かポイントだった点はありますか?


少人数のいいところだと思うんですけどメンバーが近くにいるので、何かできる度に「こんなんできたー、見てみてー」といった軽いやり取りを しょっちゅうしていましたね。それによって短期間で良いものが作れたかなと。最初の頃はコンシューマーゲームのやり方に慣れていたので、各自こもってかな り作り込んだ後に確認というフローだったのですが、段々アプリの開発方法もブラッシュアップしていって、最終的には皆で意見を出し合いながら決めていく、 というスタンスが形になっていきましたね。

"キモかわいい"が女子中高生にウケた

---- リリース後、ダウンロード数など反響はいかがでしたか?


ビビったなぁ。リリースした後すぐゴールデンウィークに入ったんですが、休み明けにデータを見たら、ゴールデンウィーク中に全体で3位、ファミリーとアドベンチャーで1位を獲得していて、、、
『10本出して1本当たればいいよねぇ』『そもそも当たるってどんなもん?』という感覚でいたので。



sp_20131024_fukushima_5.jpgGW中にFamily、Adventureでは1位獲得(App Annie調べ)

 


---- 何かプロモーションは行ったのですか?


お金をかけたものは何もやっていないですね。無料で出来る範囲ではTwitterやFacebookに公式アカウントを作ったり、友達づてに口コミをお願いしたり、程度のことはしていましたが。

---- ヒット要因はなんだと思われますか?


まず、出したタイミングが良かったというのはあるかもしれませんね。
加えて、メインのユーザーである女子中高生の口コミなんかが大きかったと感じています。TwitterやFacebookで広めてね!というアピールが功を奏したのかな、と。
ま た「タイトル」がユーザーに響いたのではないかとも思ってますね。キャッチーなタイトルによって「まずは触ってみる」という入口を作れて、そこから「面白 いので人にすすめる」という流れが出来たのかなと。この「タイトル」と、ファーストタッチで面白いかも!と思ってもらえたことが非常に良かったですね。
あとは、"キモかわいい"のジャンルで競合するアプリがその頃なかったのかもしれません。ちょうど、隙間に入ることが出来たかなぁと。
 

sp_20131024_fukushima_6.jpgFacebookではオリジナルのマンガ投稿も行っている



---- コンシューマーゲーム開発の経験が生きた点は?


丁寧に作らないとダメだっていうことは同じだったね。面倒くさいことをどれだけ丁寧にやるか。UI(ユーザーインターフェース)の設計だっ たり、ボタンを押した時の気持ちよさであったり、その辺りはコンシューマーゲームと共通する所が多いですね。そうした凄く面倒くさいことを面倒くさがらず にこだわった結果がダウンロード数にも繋がっていると思います。
もし丁寧に作っていなければ、同じ「おっさん☆たまご」というゲームでもここまでいかなかったのではないかな、と。


開発側が楽しんで行っていったアップデート

---- ゴールデンウィーク後(ランキングが上昇した後)の対応はどのようなことを?


ユーザーの声がたくさん入ってくるようになったので、それを拾って改善に努めました。もちろんユーザーが言った通りではなくて、例えばユー ザーはAが欲しいと言っているから、Aを実現させる為にAも含みつつ、さらにいい要素も加えたBを作ろうみたいな、そんな感じの改善ですね。

---- 機能追加時もユーザーの反響はありました?


ありましたねぇ。そもそもユーザーの反響の前に僕たち自身が楽しんでいましたね。「新しいおっさん」や「新しい声」といったコンテンツ自体に自分たちが大喜びしていました(笑)

---- 収益面の考え方は?


特に収益目標はなかったんですね。初の自社ゲームアプリだったので、課金の点など、とりあえず色々な数値がテスト的にとれればいいなと。
ただ広告を入れてみよう、というのは初めからありました。これは思っていた以上に収入がありましたね。あくまで"思っていたよりは"ですけどね(笑)


気持ちいいゲームとは、"何も感じないゲーム"

---- 他社アプリで参考にしている点などありますか?


しょっちゅう色々なアプリを見て参考にしてますね。例えばどんなボタンにしたらユーザーは分かりやすいのか、であったり、細かな部分は良く 見ています。ハマるゲームはやっぱり気持ち良さがあるものだと感じています。このゲームは何が気持ちがいいのかなぁ?という点から観察していますね。

----"なんか気持ちいい"とはどんなものなんでしょうね?


何も感じないんですよ、気持ちいいゲームって。これいいなぁと思うものって、案外途中でしつこく感じてしまったりするんですよね。逆に何か ストレスがあっても駄目で、この「何も感じない」というバランスがスマホゲームで非常に重要なところだと思いますね。とても難しいですが。

---- おっさんたまごの気持ち良さ追求ポイントは?


ゆでたまごを作る工程や、後はやっぱりカラをむくところですね。そこは最後の最後までバランスを調整していました。リアルなカラむきを再現すれば面白くなる訳でもないですから、むきやすくするのか、むきづらくするのか、このバランスは本当にこだわりましたね。



sp_20131024_fukushima_7.jpgゆでたまごのカラをむいたらおっさん登場



---- 最後に「おっさん☆たまご」の今後の展望をお聞かせください。


グッズ展開の話などが、、、来ないんですよ!(笑) そこそこイケると思いますよねぇ?何で話が来ないんでしょう。来なくていいの?という話はしているんですけどね。リアルへのコンテンツ化は是非ともやっていきたいので。

アプリの展開としては、「おっさん☆たまご ~怒りの脱出~」「おっさん☆たまご ~怒りのアフガン~」などなど、、、というのはウソで(笑)スピンオフ展開のカメラアプリ「おったま☆キャメラ」を9月にリリースしました。
さらに、さらに"おっさん"シリーズ第2弾『つめこめ☆おっさん』(iOS版)を配信開始しました!
Android版も近日配信予定です。
ぜひさわって、遊んでみてください!


おったまキャメラ (comcept Inc.)

※記事作成時のiOS版での情報を記載しています。


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つめこめおっさん (comcept Inc.)

※記事作成時のiOS版での情報を記載しています。


■筆者:
福島智晴(ふくしまともはる)
アプリ・Webデベロッパーの収益支援事業を行う、ライヴエイド株式会社General Manager。
ネット広告代理店、アプリ開発事業、アドネットワーク事業の経験から、広告マネタイズを中心にデベロッパーの収益拡大サービスを構築。2013年6月に全面型アドネットワークAID(エイド)をリリース。

・Facebookアカウント: http://www.facebook.com/tomoharu.fukushima
・Twitterアカウント: https://twitter.com/haltoomo




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